最近、風邪などの感染症が増えてきているよね。
これから暑くなってくると、熱中症も心配。
免疫力を高める食べ物とかないかな?
知り合いのお子さん、小中の9年間皆勤賞だったらしいの。
あるものを積極的に食べていると聞いて、我が家も実践しているんだけど、
確かにここ数年は風邪を引きにくくなったような気がするよ。
それ、ぜひ教えてほしい‼
最近、さまざまな感染症にかかる子供のニュースをよく目にします。
感染症にかかりにくくなるためには、免疫力を高めることが不可欠です。
今回は、主に食事に注目し、感染症に負けない食養生についてご紹介します。
免疫力を向上させ、健康な体を作り上げましょう。
感染症予防に力を発揮してくれる「ネギ」
ネギが風邪予防によい食材であるというのは、昔から言われていますね。
私が子供の頃、風邪を引くと祖母が焼いたネギをガーゼに包んで首に巻いてくれました。
ネギの白い部分をメインで食べて、青い部分は捨ててしまうひとは少なくないと思いますが、今回はネギの中でも特に青い部分にスポットを当ててご紹介します。
ネギの青い部分は捨てないで
ネギには、驚くべきパワーが秘められています。
※アリシンは、ネギの白い部分のほうに多く含まれています。
下の表を見てみると、ネギの白い部分よりも青い部分のほうが、全体的に栄養素が豊富に含まれているのが分かります。
栄養素 | 白ネギ | 青ネギ |
エネルギー(㎉) | 34㎉ | 30㎉ |
水分 | 89.6g | 90.5g |
炭水化物 | 8.3g | 6.5g |
カリウム | 200㎎ | 260㎎ |
カルシウム | 36㎎ | 80㎎ |
リン | 27㎎ | 40㎎ |
鉄 | 0.3㎎ | 1.0㎎ |
亜鉛 | 0.3㎎ | 0.3㎎ |
マンガン | 0.12㎎ | 0.18㎎ |
ビタミンA(βカロテン相当) | 83㎍ | 1500㎍ |
ビタミンB1 | 0.05㎎ | 0.06㎎ |
ビタミンB2 | 0.04㎎ | 0.11㎎ |
ビタミンB6 | 0.12㎎ | 0.13㎎ |
葉酸 | 72㎍ | 100㎍ |
ビタミンC | 14㎎ | 32㎎ |
食物繊維総量 | 2.5g | 3.2g |
強い抗菌作用で風邪予防
ネギ類には「ネギオール」という強い抗菌作用のある成分を含んでいるとされています。
これが「風邪にはネギが効く」と言われる所以です。
(しかしながら、この「ネギオール」は、生科学的には解明されていないという説もあります。)
ネギオールは、免疫力を活性化し強い殺菌作用で体内に侵入してきた菌を殺菌します。
また、ピロリ菌への殺菌作用が強く、解熱剤の役割も果たすと言われています。
豊富なビタミン類
ネギの青い部分には、ビタミンCやビタミンKなどの栄養素が豊富に含まれています。
これらの栄養素は免疫力の向上や血液凝固の促進に役立ちます。
カルシウムが豊富
ネギの青い部分には、カルシウムが豊富に含まれていて、骨粗しょう症の予防にも効果的なので、妊婦さんや更年期の女性は積極的に摂取したいですね。
また、カルシウムには、精神の興奮を和らげ、安定させる効果も期待できます。
抗酸化作用
ポリフェノールやフラボノイドといった抗酸化物質が含まれています。これらの成分は体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化ストレスを軽減することができます。
血液をサラサラにする
ネギ類に共通している独特の匂いの正体は「硫化アリル」。
ネギを切ると涙が出るのは、この成分が原因です。
硫化アリルには、消化液の分泌を助けて食欲を増進する作用をはじめ、血液をサラサラにして動脈硬化を予防する効果があります。また、ビタミンB1の吸収を活性化し、新陳代謝や神経の沈静化を促す作用があります。
ただし、硫化アリルは刺激が強く、食べ過ぎてしまうと嘔吐や下痢といった症状が起こるので、過剰摂取には注意しましょう。
貧血を防ぐ葉酸
葉酸は、ビタミンB群の一種です。
妊娠初期の神経管形成を促進し、赤血球生成をサポートします。
また、心血管の健康や神経機能の維持、免疫機能の強化にも役立ちます。
適切な摂取量を守り、特に妊娠期や成長期には積極的に摂取したい栄養素のひとつです。
皮膚や粘膜を健康に保つ
ネギに含まれるβーカロテン(ベータカロテン)は、体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康(免疫力アップ)、癌予防や視力を維持するために、必要な栄養素です。
また、老化を防ぐアンチエイジングも期待され、肌のシミやたるみを予防するのに役立つと言われています。
ネギの青い部分を使ったレシピ
去年の冬は子供が受験期だったのですが、栄養がたくさん摂れる鍋料理を頻繁に作っていました。
鍋料理には、必ずネギの青い部分も無駄にせず、斜め切りにして入れるようにしています。
普段は小口切りにしたネギの青い部分を、みそ汁の具にたっぷりと入れています。
ネギは冷凍や加熱をすると栄養価が下がってしまうので、できるだけ火を通さない状態で食べるのがよいようです。
もし火を通す場合は、油と一緒に調理することで、βカロテンなどが溶け出しにくくなります。
ネギは細かく刻んで空気に触れることで、強い抗菌作用の「アリシン」が生成されます。
しかし時間が経つにつれて揮発してしまうので、食べる直前に調理しましょう。
においが強いので水にさらしたくなりますが、栄養価を効率的に摂取したい場合は、あまり水にさらさないほうがよいでしょう。
すぐに調理しない時は、切ってからラップで密閉するとよいでしょう。
ネギを美味しく食べられるレシピを幾つかご紹介します。
参考にしていただければ幸いです。
ネギ油
ネギの香ばしい香りが堪らないネギ油は、チャーハンやおにぎりに加えたりすれば、美味しさが格段にアップしますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ネギは低カロリーでありながら、栄養素が豊富に含まれています。
特にネギの青い部分にはビタミンC、アリシン、食物繊維、ビタミンKなどが豊富に含まれており、これらの成分は免疫力の向上や骨の健康維持、視力のサポート、血圧の調整を手助けしてくれます。
日常の食事にネギの青い部分を取り入れることで、風邪や他の感染症にかかりにくくなる可能性があります。
ただし、個々の体質や健康状態によって効果は異なるため、バランスの取れた食事と適度な運動と合わせて健康を維持することが重要です。
ネギの青い部分を積極的に取り入れて、ぜひ感染症に負けない健康な体を目指してみてください。
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